中平卓馬の写真論

『なぜ、植物図鑑か』

「一度シャッターを切ること、

それですべては終わる。」

数年のブランクを経た彼は

モノクロを捨て

カラーで

全てを

植物図鑑のように

撮るつもりだと言う

写真表現の極北に挑んだ中平が

写真と

写真をとりまくすべてに向けて放った脅迫状

フィルムや印画紙に定着することよりも

ファインダーを通して

見ることに意味があるのか

<リキエスタ>の会から再編集で

再版されたこの本

版形はA5正寸

オンデマンドで印刷、製本

丁合いを取らず

バラバラの紙を無線綴じにしてある

背の部分が全くスクエアで

一見

紙の見本帖のよう

中平の写真論をおさめるには

最適と思う