新入生の課題図書となっている『複合汚染』を、参考までにと読みとばす。20年以上前に一度よんでいるはずだがまったく覚えていない。
環境問題の啓蒙に、この有吉佐和子さんの著作が果たした役割は否定できないが、内容は???の連続。こういった物をヤングジャンプやJJしか読んだことのない子達に読ませるのはいかがなものか?と憂慮せざるをえない。
有吉佐和子さんといえば
「疲れたからといって家に帰れるような戦争はない」
雑誌の学生運動をふり返る座談会で、かつての運動家の「あれは戦争だった」との発言への鋭い、ほぼ叱責に近い反論が忘れられない。
さっき調べたら、彼女は1930年生まれ。
日本生まれのアメリカ育ち。戦後もアメリカで学んでいるんだ。
『プエルトリコ日記』『非色』に中国関連の色々、やっぱり、『複合汚染』は、毛色の違う著作ながら、筆の誤りといわざるをえない。