2:20 pm世界の古典 ネットで

 【パリ=共同】国連教育科学文化機関(ユネスコ)は二十一日、インターネットを通じて世界の古典の原著をオリジナルの言語で閲覧できる「世界電子図書館」をスタートさせた。日本からは「源氏物語」「小倉百人一首」などが登録され、世界のどこからでも無料で読めるようになった。

 世界電子図書館の構想は米議会図書館のジェームズ・ビリングトン館長が二〇〇五年にユネスコに提案。ユネスコと世界三十二の研究機関が協力し、ネット上での開設にこぎ着けた。

 古典文学だけでなく、映画の創始者リュミエール兄弟(フランス)の映像作品や世界各地の古地図など画像や音声も登録されている。

 ユネスコによると、登録資料は世界の四十言語以上にわたる約千二百五十件。英語、フランス語など国連公用語六カ国語とポルトガル語の計七カ国語で検索する仕組み。

 ユネスコの松浦晃一郎事務局長は「世界電子図書館は、文化の多様性を称賛し、情報の自由な流通、知的共同体創設の基盤となるものだ」と語った。

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