会社には言わないでほしい

もう一つながい引用。なんと言えばよいのか。ここからもスキーを主に日本観光ブーム。ニセコ富良野では飽きたらず、湯沢や野沢温泉へとリピートするのもちらほら。それだけ気にってるのだとは思う。が、

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2016年1月20日発行

福県双葉広野にあります、高野病院・事務長の高野己保(みお)と申します。

当院は、内科療養病棟65床・精神科病棟53床の開設35年、福島県広野町に根をはる病院です。

原氏力発伝所の近くの医療はどうなっているの?地域住民が避難して、人が住んでい

ないのだから、患者さんもいないのでは?それなのに病院は必要なの?そう思う方も

多いと思います。福⚪️救急の増加などは、前もって予想ができていたため、暫定的に今だけでも、特例的な

病床をお願いできないかと県の地域医療課などに相談に行きました。しかし、この地

域は病床過剰地域なので、認められない、どうしてもというなら、現在の高野病院の

療養病床を転換するようにと言われました。それならば所から22キロ南、たった1つ残り、それも民間

病院であるため、「大丈夫?」と声はかけられても、ほとんどの方の手は差し出され

ることはない…という状況に置かれている高野病院から、数回に分けて被災地の医療

の現状をお伝えしたいと思います。

〈中略〉

まずは救急搬送の増加です。平成25年を基準とすると、救急搬送は昨年がその6倍、

今年は11倍です。さらに夜間、休日、時間外の診療受入は2倍、その半数が、復興関

係の人達です。高野病院から一番近い入院機能を持つ病院は、原発事故の影響で、南

いわき市に17キロ、北の南相馬市に60キロ行かなければありません。高度な治療が

必要な場合は、北は南相馬市立総合病院、南はいわき共立病院、それでも対応できな

い場合には、さらに3時間近くかけて福島県立医大まで行くしかありません。いわき

市には住民登録をしていない双葉郡からの避難住民が2万4千人、除染作業員が3万4千

人おり、震災の年には33万5千人弱だった人口が35万7千人に増加しています。医療機

関はスタッフ不足もあり疲弊しており、救急医療もパンク状態です。いわき市で受け

入れられないと言われた救急車が、高野病院まで走ってきます。夜中に救急隊から

「他は全部断られて、高野病院さんが最後なんです」と、言われてしまっては、受け

入れるしかありません。

インフルエンザで救急車を呼ぶ、朝から腹痛があったのに夜間に受診。などがあまり

にも続いた時、院長が患者さんに聞き取りをしました。みなさん「仕事が休めない」、

「具合が悪いのを知られたら仕事を失くす」、「昼間は我慢している」とのことでし

た。中には「会社には言わないで欲しい」とおっしゃる人もいます。夏場では特に脱

水症状をぎりぎりまで我慢して救急搬送というのが一番多かったです。

いわき市では、除セン作業員が飲み屋で問題を起こすため、外出自粛令がでました。す

るとみなさん宿舎で飲むことが多くなり、休みの日に朝から飲んだため、夕方に動け

なくなり救急搬送などもあります。先月は酔っ払った患者さんが搬送されてきました

が、付きそいの方も酔っ払いで、担当の女性医師や事務の女性にセク腹まがいの言

葉を投げつけ、住所も確認できませんでした。

〈中略〉

また、最近多いのが死体検案です。2015年は毎月一件以、朝晩関係なく入って

きました。その半数は残念ながら自殺であるのも被災地ゆえでしょう

後略