ドタバタ

マルクスさんたち。初見では大?。いや皆が大騒ぎするからには見落としてた何かがあるはずだと何度かよみなおしてはみたのですが、エンゲルスにはいやはや調べてるなと感嘆しました。はい、しましたね。一派と周辺も含めて読んでみたのは「空想から科学へ」「国家論ノート」「資本論」「帝国主義」「ユートピア」あとガリバー旅行記とかその程度です。

僕にとってのマルクス的ってのは人類がサイエンスの力で神の家に帰る人類史的オデッセイ。ただし今回はJCこと神の子にして大工の倅ぬき。あくまで科学だぜ。無限の拡大を前提としてるみたいで、その点で仇敵とした宗派・経済体制と同類。巻き起こしたドタバタの規模もメガトン級だ。

ま、本を買おうにもすぐにとはいかないので、吉田健一『ヨオロッパの世紀末』と前世紀の教養を20世紀に伝えた(?)トインビー『試練に立つ文明(全)』を読み直して脇から攻める。トインビーはさすがにつまんねえ。逆SFとしても楽しめない。と思ってたらありました。前書きを「諸々の高等宗教のこの地上的な歴史はひとつの「天の王国」の生命の一様相にすぎません。この現世はその一州に過ぎません。それゆえに歴史は神学にまで移行します。「なんぢらおのおのエホバにかえれ」」

日本育ちに理解しづらいのは神と科学の仲良しぶり。僕には理解できそうにない。