安売りするな

共産主義だな

 

前回に帰国した折に先端技術を売買するような会社を経営してる知人に、ここ西豪州の労働党支持者家族で育った同僚の職業倫理というか被雇用者の心構えを話した時の彼の感想が、それって共産主義だな。

 

ここでは、サービス残業なんて、当節風に言うと、あり得ない。シフト終了を10分もすぎて過ぎて作業してると、遅出組にまず、やんわりと「いいから帰りなよ」といわれ、続いて「残業計画書だした?」さらに「労働者の権利をほうりだすつもり?」「他が迷惑すんだよ」などと言われる。

 

そんなこんなには慣れたけど、他にももっと安売りしちゃいけないものがあって、そちらは想像もした事がなかった。

 

先日、誰か嫁殿の兄弟姉妹の家で皆でテレビをみていて、イギリスのテレビで料理するのが仕事の何某女史、これでもかと流し目をカメラにくれるお色気五十代?の彼女が、会食に訪れたであろうレストランの裏でパートナーに頭を叩かれるシーンの盗撮動画が放映さえれた。

まあ、人前で口が過ぎたのか何かあったのかな?としか思わなかったのだけど、テレビの周りに居合わせた親戚の女性達の反応にはかなり驚いた。

曰く「なにやってんだよ」

「えっ!離婚したとかそんなゴシップ流れてないけど」

「あれ?男ってなんか金持ちじゃなかったっけ?」

「こんな奴もうテレビに映すな!」などなど。同情どころか非難轟々。注意して聞くまでもなく、女性陣の非難の矛先はシバいた男ではなくて、シバかれて黙ってる女に向かっていた。

なんてこったい

しっかりじっとり、じんわりズッシリと驚きが沁み入ると同時に、今までの当地の女性の行動に関する不可解が溶けるきっかけが芽生えてくるような気がした。